2020年4月23日木曜日

令和2年度通常総会について

令和2年度通常総会は書面決議とする予定ですので、お知らせいたします。

2020年4月17日金曜日

ニュースレター 〜若い世代からのメッセージ〜 Vol.2

はじける笑顔しぶき。

吉野川の贅沢な空間とラフティングとの出会い
地域活性化の可能性を体感

ニュースレター 〜若い世代からのメッセージ〜
【Vol.2】
徳島大学3年生 川島 彩(かわしま あや)さん(20)


 私は徳島で生まれ育っているので、幼い頃から吉野川は身近な存在でしたが、なぜか足を運んで川遊びなどをした経験がありませんでした。でも、決してアウトドアが苦手なわけでなく、もっと小さな川で川遊びをしたことは何度かあります。吉野川は大き過ぎて少し近寄りがたいイメージを持っていたのかもしれません。
 そんな私が吉野川に行きたいと思えたのは、徳島大学で地域が活性化する仕組みについて研究をしていることがきっかけです。7月末の吉野川フェスティバルではその一環として、仲間達と一緒に吉野川下流でラフティングをしました。ラフティングは川を舞台としたスポーツで、吉野川の上流でエキサイティングに激流を下るのが有名です。
 また、実は場所によって幅広い世代でも楽しめる楽しいスポーツで、これまでに吉野川に抱いていた近寄りがたいイメージは、一瞬にして水しぶきのようにどこかへ飛んでいきました。吉野川の広い水面で、心地良いそよ風を感じながら仲間達と過ごすことができ、ラフティングがこれまで以上に大好きになったとともに、吉野川での人とのふれあいが、地域活性化へのきっかけになればと考えてい
ます。
 今でも吉野川で仲間と過ごした時間は、私にとってかけがえのない宝物になっています。そして、吉野川の水面から見た多くの笑顔に、地域活性化の可能性を体感することができた貴重な体験となりました。みなさんも吉野川でしか味わえない贅沢な空間で、素敵な思い出を作ってみませんか。

2020年4月16日木曜日

vol.3 吉野川流域交流塾 塾長 大谷 國廣さん

vol.3
川を美しくするにはまず上流から。
活動は地域、世代をこえて広がる。 川の流れのように。

美しい水を下流に送るのは上流の責任
「住民と自治体との垣根を越えた県活性化の『源流』に」――そんな壮大な願いを込めて、平成元年(1989)、「吉野川流域交流塾」を立ち上げました。早いもので30年以上になりますね。講演会、水上イベント、ステッカーの配布など、さまざまな活動をしてきましたが、原点は河川清掃です。
 きっかけは平成2年(1990)、三好町と三加茂町(どちらも現・東みよし町)を結ぶ三三大橋の開通イベントでのことです。橋の開通を祝って、両町民による綱引き、橋の長さの餅つき、橋上結婚式などさまざまな企画を開催しました。その時に橋の上から吉野川を見たら、ゴミがいっぱいだったのです。
 私が生まれ育ったのは東みよし町昼間。名勝・美濃田の淵からも近く、吉野川で泳いだり、カニや魚を追いかけたりして、川とともに育ちました。家が農家だったので、水の大切さも幼い頃から身にしみています。その命の川がいつの間にかこんなに汚れている……。当時は環境保全の意識がまだ低く、ゴミを川に捨てる人が多かったんです。下流にこんな水を流してはいけない、この川をなんとかしよう!と決意しました。
 以来、毎年7月の第1日曜を「吉野川の日」と決め、地域の人々に呼びかけて河川清掃をしています。平成13年(2001)には、この取り組みをもっと大きな流れにしようと、三好郡(現 三好市、東みよし町)8町村の住民、10以上の団体とともに「四国三郎上流域ネットワーク『三郎の会』」(大谷國廣会長)を結成。今では、吉野川の日の清掃活動にたくさんの「三郎仲間」が集うようになりました。一度掃除した人はゴミを捨てなくなります。きれいな川がもどってきました。

千五百河原に咲き誇る菜の花。 10 月に種をまいて、3月にお花見清掃
行います。満開の菜の花を愛でながらの清掃はなかなか楽しいものです

吉野川流域交流塾のスローガンは「やさしく愛して吉野川」。やさしく、楽しく、笑顔でないと活動は長続きしません。塾では、池田ダム下流の千五百河原に菜の花を植えています。春には一面の菜の花のなか、河川清掃を行い、その後はお楽しみのバーベキュー。地域の子ども達やお年寄り、時には下流から河川清掃団体が合流することもあります。菜の花の種が吉野川の流れにのって、下流で根付き、花を咲かせる……そんなふうに私達の活動がゆっくりと下流へと広がって、大河になってくれるといいなと思っています。



吉野川上流域の自然、歴史、文化がこの1冊に。
ネットワークを総動員して編纂した「川と人々の歴史」
(平成15年四国三郎上流域ネットワーク「三郎の会」刊)


平成4年には吉野川の筏流しを復元。
スローガンを掲げて流域を下りました。
「吉野川の日」の河川清掃。
「美しい吉野川をもっときれいに!」
年々参加者は増え続けています