2018年11月8日木曜日

ニュースレター 〜若い世代からのメッセージ〜 Vol.1

吉野川は、一緒に遊んでくれる良き友であり、
私達の成長をずっと見守ってくれている親のような存在でもあります。
「吉野川をきっかけに、人と人との繋がりをさらに広げたい!」
そんな想いを持った若い世代のメッセージをご紹介します。


ニュースレター 〜若い世代からのメッセージ〜
【Vol.1】
吉野川の魅力を吉野川で伝えたい
四国大学2年生  笠原(かさはら) るり子さん(19)


 吉野川って大きいので、何となく危険なイメージがあったんですけど、授業で吉野川に行ったり、大学の窓から漁師さんが漁をしている姿をじっと見ているうちに、普段は穏やかで魅力的な場所だなと感じるようになりました。
 また、私にとって吉野川は「吉野川であそぼう!」でのボランティアを通して、子どもたちとの川遊びの楽しさや面白さ、また吉野川の大きな魅力を知った大切な場所なんです。
 私が子どもの頃は、吉野川と関わる機会があまりなくて「吉野川フェスティバル」に行ったことがあるくらいでしたが、徳島に住んでいて吉野川を知らないのはもったいないって思うんです。だから幅広い年代の方々と吉野川で出会い遊び語りながら、この川の魅力を知って欲しいと思います。これからも、人と人が自然と笑顔になれる不思議な川の魅力を、この吉野川で伝えていきます。


みんなで水てっぽうを作って、河川敷で的当て競争!




竹でいかだを作って、大自然の吉野川へ!

H30.8.2 「吉野川であそぼう」の様子

2018年11月7日水曜日

vol.2 NPO法人 江川エコフレンド前理事長
岡田年弘さん

vol.2
ふるさとの川を美しく、人々の憩いの場に。
若い世代と手を携えて、未来へ種をまいています。
NPO法人 江川エコフレンド前理事長
岡田 年弘さん
  本年平成30年(2018)は吉野川交流推進会議創立20年の節目の年。11月2日・3日には徳島市で三大河川シンポジウムが開催されますが、初めての三大河川シンポジウムは平成27年(2015)、NPO法人 江川エコフレンドの主催で吉野川市において開催しました。活動発表やシンポジウムの立案、現地ツアーの手配など準備に奔走したことを思い出します。

※  ※  ※

 江川沿いに育った私にとって、川は遊び場でした。プールよりも江川で泳ぎ、唇を紫色にして震えながら岸に上がったものでした。また、ホテイアオイで舟を作ったり、たらい舟での鬼ごっこ、瓶や仕掛けでの魚捕り……あの頃は、網で魚を伏せると必ず数匹のイモリやカワニナが入っていました。捕った魚は食卓へ上がるので、子ども心に川の恵みを知ったものです。初夏にはホタルが舞い飛び、人々にとって憩いの川でした。
 一方、吉野川は「四国三郎」の名のとおりの暴れ川で、私が子どもの頃は、2〜4年に一度は大洪水となり、そのたびに阿波中央橋下流の木製の橋が壊されていました。川の楽しさと怖さの両方を、ふたつの川から教えてもらいました。
 江川湧水源は、夏季は冷たく10度前後、冬季は温かく20度前後になるという「異常水温現象」で知られ、昭和29年(1954)に徳島県天然記念物に指定されています。晩秋から冬になると、温かい水面からの水蒸気が冷気に冷やされ、2mくらいの高さまでもや(霧)がかかるので、道路を歩く人の胸から上しか見られないという不思議な現象が起こります。昭和60年(1985)には環境省の全国名水百選に選ばれましたが、その頃から都市化の影響で、家庭排水による汚染が急激に進み、魚やカワニナの姿は消え、汚泥が溜まった川底には水草もまったく見られなくなりました。環境汚染の様子を目の当たりに体験しましたね。




 平成4年(1992)に下水道が整備され、江川への廃水が改善され始めました。そんななか、行政・民間・企業が一体となって湧水源の継続的な環境美化に取り組んでいこうと、平成12年(2000)に江川エコフレンド(現在はNPO法人)が設立されました。平成16年(2004)には江川沿いの鴨島第一中学校の皆さんも仲間に加わりました。今では一般会員30名、法人企業13社、中学校教員・生徒350名の計400余名の団体となり、毎月1日朝6時30分から湧水源〜吉野川堤防〜江川鴨島公園一帯の清掃美化・環境保全に取り組んでいます。
 また、平成16年(2004)には、江川下流の住民たちと「江川奉仕橋かもクラブ」を結成。清掃活動だけでなく、両岸400mに川底のヘドロで花壇を造り、花菖蒲、ユリ、水仙など四季の花が咲き誇る河川敷公園を目指しています。隣接する吉野川高等学校の生徒さんとともに、毎年6月には「ユリの花祭り」も開催しています。

※  ※  ※

 堤防が整備され、私たちは先人たちの苦労を忘れがちですが、善入寺島や徳島の南岸下流域に住まわれていた人たちの犠牲があって、現在の吉野川堤防が築かれ、私たちは災害から守られているということを忘れてはならないと思います。善入寺島を遊水地帯にするため、大正初期に約500戸3000人の住人たちは立ち退き移転させられました。この犠牲があって、岩津橋から吉野川河口までの両岸に念願の堤防を築くことができたのです。
 私の勤務する吉野川市鴨島公民館では、10月より昭和・大正時代の地域の記録、写真などを集めようと「昔を語り合う会」という講座を始めました。資料を集めて、いつか「吉野川歴史資料館」が作れるといいなと思います。

河川敷に花植えをする江川奉仕橋
かもクラブのみなさん
ユリや菖蒲が河川敷を彩る初夏に、
「ユリの花祭り」を開催







2018年9月20日木曜日

利根川河口の魅力とその利活用in銚子(2018年10月5日・6日)開催案内

開催案内PDF

吉野川と兄弟縁組をしている「利根川」のイベントです。

※開催内容・お申し込みについては、上記PDFファイルをご覧ください。
※会員の方は9月27日(木)までに吉野川交流推進会議事務局までお申し込みください。

2018年7月24日火曜日

まるごと吉野川“魅力再発見”講座 第2回講座(2018年8月29日)開催案内

【第2回講座】
◎開催日 2018年8月29日[水]
◎集合場所・時間 ホテルサンルート前(徳島駅付近)
 13:00出発 16:30帰着 ☆バスで移動します。
◎対象・定員 小学生とその保護者 40名程度
 (応募者多数の場合は、申込単位で抽選します)
◎参加費 無料
◎お問い合わせ 徳島県流域水管理課 電話088-621-2538

申込〆切り 8月17日[金]必着

チラシPDF

まるごと吉野川“魅力再発見”講座 第1回講座(2018年8月4日)開催案内

【第1回講座】
◎開催日 2018年8月4日[土]
◎場所 徳島県立阿波十郎兵衛屋敷
◎定員 30名程度 
    ※小学4年生以下は保護者同伴
    (応募者多数の場合は、申込単位で抽選します)
◎参加費:無料
◎お問い合わせ:徳島県流域水管理課 088-621-2538

※申込〆切り 7月30日[月]必着  ※7月30日まで募集期限を延長します!

ちらしPDF

「交流体験 i n よしのがわ 2018年」参加者募集

吉野川の良さを実感してもらうとともに、川を通じた交流を深めるため、「交流体験 i n よしのがわ」を開催します。
上流編・中流編・下流編の参加者を次のとおり募集しますので、ご参加ください。



<中流編 〜吉野川でカヌーに乗ってみよう&水難事故防止講習会>

■開催日 2018年7月31日(火)受付AM9:00〜9:30(開始9:30〜)
■集合場所 AMEMBO事務局(美馬市美馬町中鳥地先)
■募集対象等 小学生とその保護者40名程度(応募者多数の場合は、申込単位で抽選します。)
■参加費 無料 
■申込み締切 平成30年7月23日(月)必着 ※締め切りました。
■申込書・詳細パンフレット H30交流体験inよしのがわ(中流編)【PDF 335kb】
FAXまたは郵送で裏面申込書を使用してお申し込みください。


<下流編 〜おさかな博士の川魚かんさつ&水難事故防止講習会>

■開催日 2018年8月1日(水)受付AM9:00〜9:30(開始9:30〜)
■集合場所 鮎喰川・梁瀬橋(やなせばし)付近(徳島市入田町)
■募集対象等 小学生とその保護者40名程度(応募者多数の場合は,申込単位で抽選します。)
■参加費 無料
■申込み締切 平成30年7月23日(月)必着 ※締め切りました。
■申込書・詳細パンフレット H30交流体験inよしのがわ(下流編)【PDF 296kb】
FAXまたは郵送で裏面申込書を使用してお申し込みください。


<上流編 〜吉野川上流探検〜&水難事故防止講習会>

■開催日 2018年8月5日(日)
■集合場所・時間
 ・ホテルサンルート前(徳島駅付近)
  7:40集合 17:50帰着・解散
 ※吉野川サービスエリアからも合流可能
  (9:00集合 16:00帰着・解散)
 ※解散時刻は前後することがあります。
■開催場所 早明浦(さめうら)ダム(高知県土佐郡土佐町)
■対象・定員 小学生とその保護者30名程度(応募者多数の場合は,申込単位で抽選します。)
■参加費 無料  
■申込み締切 平成30年7月23日(金)必着 ※締め切りました。
■申込書・詳細パンフレット H30交流体験inよしのがわ(上流編)【PDF 445kb】
FAXまたは郵送で裏面申込書を使用してお申し込みください。



○主催 吉野川交流推進会議
○参加費 無料
○申込方法(上流編・中流編・下流編共通)
 申込書に記入の上,次のいずれかの方法でお申し込みください。
(ファクシミリの場合)
  088-621-2758

(郵送の場合)
  〒770-8570 徳島市万代町1丁目1番地
   徳島県庁 県民環境政策課内
   「吉野川交流推進会議」宛

2018年4月2日月曜日

vol.1 吉野川交流推進会議会長 福永 義和さん

vol.1
“ひと”の交流から、経済、文化の交流へ。
創立20周年に向け夢が広がります。
吉野川交流推進会議会長
福永 義和さん
  平成24年(2012)に吉野川交流推進会議の会長に就いてから3期6年が過ぎようとしています。吉野川市、東みよし町に続き、昨年8月には、美馬市で日本三大河川シンポジウムを開催することができ、手応えを感じています。
  平成24年6月、住友俊一・美馬光夫歴代会長さんから引き継いで会長に就任するや、全国初の三大河川の兄弟縁組に向け、東奔西走の日々に。9月30日には、筑後川、利根川、吉野川の三河川の関係者が集い、飯泉嘉門知事立ち合いのもと、川のワークショップ及び三大河川兄弟縁組締結式が行われました。ちょうど台風のさなかで、「さすが日本三大暴れ川!」と笑い合ったのが思い出されます。
  翌日、群馬県高崎市にいる弟から地元紙の「上毛新聞」に記事が掲載されていたと連絡がありました。だるまの産地・高崎ということもあるでしょうが、全国ニュースになったことに驚きと喜びを感じました。
  これも歴代会長のご尽力、中村英雄副会長(新町川を守る会)の長年の交流の積み重ねや、縁組のきっかけを創った吉野川渡し研究会の日下事務局長あってのこと。心より感謝申し上げたいと思います。
  以来、筑後川へは6回、利根川には5回と毎年訪れ、また、向こうのメンバーも吉野川フェスティバルに合わせて来徳し、シンポジウムや懇親会で交流を深めてきましたが、川を通じて深まった人の交流を、次のステップに進める時期にきていると思います。例えば、地酒を持ち寄ってフェスティバルやマルシェで物産展を行っては?という話も出ています。人の交流から、一歩進んだ経済交流へ。それが更に新しい人の交流を生むはずです。
※  ※  ※
  吉野川交流推進会議は、徳島県と国が中心となって作成した「吉野川新交流プラン」を推進するために、平成10年に設立されました。現在108団体・企業の正会員による会費で運営されていますが、当会存続のためには安定した運営資金の確保が大切。会長就任後すぐ取り組んだのは会員の勧誘活動(笑)です。挨拶を兼ねて正会員を勧誘して回り、新規に9社の入会をいただきました。また、退会阻止3社、会費払い込み依頼など、表には出ない仕事ですが、これも会長の大切な役割だと考えています。
吉野川南岸、吉野川大橋から西へ600mが阿波銀行の
アドプト区間。「うちの土手」と名付けて、年3〜4回
の清掃活動を行っています。
 また、今や全国各地で行われているアドプト・プログラムですが、実は平成10年、私の郷里・神山町が日本発祥の地です。当会では平成11年に「アドプト・プログラム吉野川」としてスタート。阿波銀行は開始当初から参加しており、私も行員とともに「うちの土手」で清掃活動に汗を流してきました。現在、136団体・企業13753人が参加する当会の最大事業であり、全国に誇っていいシステムだと思います。空白地帯をなくし、もっともっと参加者を増やして活性化しなければと考えています。
※   ※   ※
  私は吉野川の支流・鮎喰川の最上流に位置する神山町上分の出身です。夏は一日中、鮎喰川で遊び、父親と投網でアユを捕ったり、ウナギやカニを追いかけていました。だから、私にとって川と言えば鮎喰川。吉野川を知ったのは高校進学で徳島市内へ出てきてからです。
  そんな私にとって、吉野川が特別な存在となったのは、昭和39年(1964)に阿波銀行に入行してからでした。阿波銀行の行章は「阿」の文字を三重の青い輪がつつむデザイン。三本の輪は行員の「和」と努力で地域社会に貢献しようという使命を表すとともに、古代から阿波の大地に恵みをもたらした四国三郎こと吉野川を象形したものと知り、吉野川の偉大さを強く意識するようになったのです。県外からのお客様を空港で迎え、吉野川橋にさしかかると、皆さん、川幅や水量に驚かれて感嘆の声を上げられます。私も北島支店長時代は、吉野川の堤防から見る夕陽の美しさとスケールに、全国何処にも負けないと感激したものです。水質、変化に富んだ景観の美しさなど、清流・吉野川の魅力をもっともっと全国に発信したいですね。
  平成30年度は設立20周年の節目。正会員・賛助会員の皆様や行政機関、川のスペシャリストなど、皆様からご意見をいただきながら、さらに活動を推進させていきたいと思います。

「あわぎん連」で鍛えた阿波おどりが、河川交流でも
大活躍しています(右が福永さん)
吉野川の夕景は全国に誇れる美しさ