2026年4月9日木曜日

ニュースレター 〜若い世代からのメッセージ〜 Vol.8

「吉野川には徳島の日常がある」
四国大学 経営情報学部
秋山 紗花(あきやま さやか)さん 

 私にとって「川」は、ただの自然ではありません。幼い頃、家族と訪れた穴吹川や三好市でのラフティン グ、カヌーツアー。その記憶は今も鮮やかに残っています。弟の野球を応援するために河川敷へ足を運 んだことも、私の日常の一部でした。
 川へ行くと、心がスッと解き放たれるような感覚になります。透明な水を眺めると「生きているなあ」と実感 し、自然の力をすぐそばに感じます。河川敷では散歩する人やスポーツを楽しむ人がいて、堤防を通っ て学校へ通う私にとっては、「ここには徳島の日常がある」と強く感じる場所です。
 大学では、吉野川がつくった中洲・善入寺島をテーマに、景観や暮らし、農業と観光の関わりなどを多 面的に調べています。昔から川遊びで感じてきた“自然の中で遊ぶ楽しさ”が原点になっています。しか し、調べるうちに吉野川水系が洪水氾濫を繰り返し、その中で命を落とした人もいたことを知りました。一 方で、川がなければ肥沃な土壌は生まれず、作物も育ちません。川は私たちの生活を支える欠かせない 存在であり、すでに私の暮らしの一部になっているのだと改めて気づきました。だからこそ、天候や水位の 変化を確認し、「慣れたつもり」にならず、慎重に自然と向き合う姿勢を大切にしたいと思います。
 また、もっと多くの人が川に興味を持つためには、子どもたちが川に触れる機会を増やすことが重要だ と思います。たとえば、年に一度だけでも地域の川で水泳をする機会を作るのはどうでしょうか。川に直接 触れることで「本当の水の怖さ」や「自然との距離感」を身体で理解でき、忘れられない体験になるはずで す。
 私にとって川は、山のミネラルを海へ運ぶ「循環の要」であり、人が生きていくための根幹を支える存在。 そして吉野川は、「THE 徳島」の風景とも言えるほど、地域の景観や文化の中心にあり続ける存在です。 これからも自然との距離感を保ちながら、吉野川がある日常を大切に過ごしていきたいと思います。